◆品川拍子の曲目

 ゆきわ会で演奏している品川拍子の曲目は、「寄せ(ヨセ)」「上げ(アゲ)」「下げ(サゲ)」「地(ジ)」「御旅(オタビ)」「四丁目(シッチョウメ)」「七力(シチリキ)」「納め(オサメ)」の8種類あります。
 それぞれの曲には意味があり、神輿を渡御する時に担ぎ手はその曲にあわせて神輿を担がなければなりません。以下に品川拍子・曲目の意味を説明します。

※ゆきわ会で演奏している品川拍子では叩き手(大拍子を叩く人)は、神輿一基に対して一人で演奏し一回り(「地」の場合2番〜7番)で次の叩き手と交代します。また、トンビ(品川拍子の篠笛を吹く人)は基本的に神輿一基に対して何人で吹いてもかまいません。ただし、「寄せ」と「納め」のトンビは一人でしか演奏できません。

大拍子を叩く撥

トンビが吹く篠笛

<寄せ(ヨセ)>
神輿を渡御する前に担ぎ手を、神輿に集合させる時に演奏します。担ぎ手はまだ、肩は入れません。

<上げ(アゲ)>
「寄せ」が終わり、神輿を上げる時に演奏します。担ぎ手が肩を入れ、完全に神輿が上がるまで演奏を続けます。

<下げ(サゲ)>
神輿が目的地(神社・お仮屋や休憩場所等)に到着し、台を入れる時に演奏します。完全に神輿に台が入るまで演奏を続けます。

<地(ジ)>
通常神輿の渡御時に演奏します。「地」には1番〜7番まであり1番は「上げ」の後にのみ演奏され、7番まで順番に演奏して7番から2番に戻り、2番〜7番を繰り返します。1番〜7番の内6番を「カンどころ」と呼び、叩き手(大拍子を叩く人)と担ぎ手は一番盛り上がるところで、神輿を大きく揉みます。

<御旅(オタビ)>
神酒所前(御旅所)や辻等で神輿を「さす」(担ぎ手が神輿を両手で高く持ち上げる)時に演奏します。担ぎ手は「御旅」の演奏が終わるまで、神輿をさします。

<四丁目(シッチョウメ)>
神輿が通る事の出来る最小幅の細い路地を渡御する時に演奏します。叩き手はなるべくゆっくりとしたテンポで叩き、担ぎ手は「四丁目」の演奏が終わる(細い路地を抜け、大通りにでる)まで神輿を揉んではいけません。

<七力(シチリキ)>
荏原神社の目黒川に掛かる鎮守橋を渡るときに演奏します。「四丁目」より更に慎重に神輿を担ぎ、「十の力では無く七の力で神輿を担ぐ」意味で「七力」と呼びます。

<納め(オサメ)>
祭礼の最終日に最終の渡御を終えたあと、神輿を納めるときに演奏します。神輿を担ぎ終えた担ぎ手や周りに居る人たちは、「納め」の演奏に合わせて手拍子を打ちます。その後、神輿はお仮屋に納められ次回祭礼まで渡御することは有りません。

<替え>
品川拍子の曲目にはありませんが、「地」・「四丁目」・「御旅」・「七力」の曲の替わり目に演奏され、「上げ」または、「上げの一部」を曲と曲の間にいれ、トンビ(品川拍子の篠笛を吹く人)や担ぎ手に曲の替わり目を告げます。

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